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飲酒運転で事故を起こしたときの刑罰は重い!適用される拘禁刑や罰金刑について

飲酒運転に対する問題意識は社会全体で高まっており、取り締まりもより厳格になっています。刑罰も重く法定されており、人身事故を起こした場合はもちろん、事故を起こしていなかったとしても処罰の対象となっています。

飲酒運転によりどのような罰則が適用されるのか、ケース別にここでまとめてご紹介します。

飲酒運転で人身事故を起こしたときの刑罰

飲酒運転をした上、人身事故まで起こしてしまったときは、自動車運転死傷処罰法規定の「危険運転致死傷罪」が適用される可能性が高いです。また、飲酒運転をしていたことを隠そうとする行為も処罰の対象です。

怪我を負わせたとき

自動車運転死傷処罰法第2条に規定されている危険運転致死傷罪では、いくつかの行為を列挙し、その行為により人を負傷させたときは「15年以下の拘禁刑」に処すると定めてあります。

 

そしてその1つ目として次のように飲酒運転が掲げられています。

 

アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為

引用:e-Gov法令検索 自動車運転死傷処罰法第2条第1

 

罰金刑適用の余地がないため、この罪が成立したときは刑務所へと入らないといけない可能性が比較的高いといえます。

死亡させたとき

同じ危険運転致死傷罪が適用される場面でも、飲酒運転により「負傷」ではなく「死亡」という結果を生じさせてしまった場合、適用される法定刑は「1年以上の有期拘禁刑」と、より重くなります。

 

負傷させたときは15年以下の拘禁刑ですが、死亡の場合は最低でも1年間、長いと加重なしで最大20年間拘禁刑を受けることになります。また、死亡事故においては初犯でも執行猶予がつかず実刑判決となる可能性が高いです。

飲酒の発覚を免れようとしたとき

飲酒運転で人を負傷または死亡させた上、飲酒していたことを隠すための行為をはたらいた場合、自動車運転死傷処罰法第4条規定の罪が適用されます。

 

具体的には、「さらにアルコールを摂取する」「その場を離れてアルコールが抜けるのを待つ」などの行為が処罰対象です。

 

このときの法定刑は「12年以下の拘禁刑」と規定されており、こちらも罰金刑の規定は置かれていません。

飲酒運転をするだけでも刑罰の適用対象

事故を起こしていなくても、飲酒運転をしていたという事実だけでも処罰対象です。

 

道路交通法では飲酒の程度により「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」に区分し、それぞれに厳しい刑罰を科しています。また、「呼気検査の拒否」や「飲酒運転のほう助」も処罰対象としているなど、飲酒運転を未然に防ぐためのルールがいくつか設けられています。

酒気帯び運転の場合

酒気帯び運転は、呼気1L中に0.15mg以上のアルコールが検出された状態での運転を指します。血中アルコール濃度0.3mg/mL以上に相当し、客観的な数値により判定されるため、運転者の自覚や体調に関係なく処罰されるのが特徴といえるでしょう。

 

そして酒気帯び運転において適用される刑罰は、「3年以下の拘禁刑」または「50万円以下の罰金刑」です。

 

人身事故を起こした場合ほど重くないとはいえ、事故を起こさなくても刑務所に収容される可能性を持ちます。

酒酔い運転の場合

酒酔い運転は、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態での運転を指します。アルコール濃度に関係なく、「まっすぐ歩けない」「受け答えを正常にできない」「顔が赤く目が充血している」などの症状を見て判断されるのが特徴といえるでしょう。

 

そして酒酔い運転において適用される刑罰は、「5年以下の拘禁刑」または「100万円以下の罰金刑」です。

 

酒気帯び運転と比べて、倍ほど重く処罰が規定されています。

呼気検査を拒否した場合

運転中、呼び止められて呼気検査を受けるよう求められることがあります。もしこの要求を拒否した場合、「呼気検査拒否罪」として現行犯逮捕される可能性があります。

 

有罪となれば「3ヶ月以下の拘禁刑」または「50万円以下の罰金刑」が科されます。

 

呼気検査拒否罪は、実際に飲酒をしていなくても、検査の拒否をするだけで成立することにご注意ください。

ほう助(車両提供・酒類提供・同乗)した場合

飲酒運転を行う本人のほか、飲酒運転に関わった周囲の方が処罰されるケースもいくつかあります。

 

飲酒運転により運転者以外が罰せられるケース

車両を提供した場合

・車両を提供した者には運転者と同じ刑罰が適用される。

・酒酔い運転なら5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金刑、酒気帯び運転なら3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金刑となる。

・車両の名義人でなくとも、事実上の支配権を持っているなら成立し得る。

お酒を提供した場合

・飲酒運転をするおそれのある者に対して「お酒を提供した」あるいは「飲酒を勧めた」という行為をはたらく行為が罪として成立する。

・このとき、酒酔い運転なら3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金刑、酒気帯び運転なら2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金刑が適用される。

・ただし、提供者が飲酒運転の可能性を認識していなければ成立しない。

車両に同乗した場合

・運転者が飲酒していることを知りながら、自身を送ってもらうなどの目的で同乗する行為でも罪が成立する。

・酒類の提供同様、酒酔い運転なら3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金刑、酒気帯び運転なら2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金刑が適用される。

・単に同乗しているだけでは成立せず、車で送ってもらうなど運転することを求めた結果、飲酒運転をした場合に成立する。

飲酒して自転車を運転しても刑罰の対象

自転車も法律上は車などと同じ「車両」に該当するため、お酒を飲んで運転すると上記の各種罪が成立し、刑罰の適用対象となります。

 

「自転車だからいいだろう」などと軽い気持ちでいると思わぬ処罰を受ける危険性があります。

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Lawyer弁護士紹介

河野 哲(こおの さとる)

福井弁護士会(登録番号50544)河野 哲(こおの さとる)

官公庁及び上場企業での勤務経験があり、企業勤務時に使命感を抱き弁護士を志した異色の弁護士です。既成概念にとらわれない柔軟な発想と「弁護士はサービス業」というご依頼者様目線の業務を心掛けています。

経歴

  • 京都大学水産学科、京都大学ロースクール卒。
  • リクルート、京都市役所、日本輸送機(現三菱ロジスネクスト)などでの勤務を経て、2014年弁護士登録。
  • 奈良県の法律事務所、福井県のさいわい法律事務所を経て、二の宮法律事務所設立。

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